自己矛盾

この1週間弱、私は熱を出し、ずっと苦しんでいた。
本当に死ぬんじゃないだろうかと思った。
ようやく熱も下がり始めたので、カズさんにメールをした。

「やっと熱が下がってきました。死ぬかと思いました（笑）」

「お前は、俺が殺さないと」

……
私は主従を結んだ瞬間からカズさんに殺される為に生きている。
その日を待ち望んで生きている。

けれど自己矛盾を感じた。

私はカズさんより先に死んではいけない気がする。
私は何があってもご主人様を助け、守ると決めたのだ。
ご主人様に殺されて私は幸せな最期を迎えても、
その後誰がご主人様を守るのだろう？
いや、誰かが守ってくれればいいというものではない。
…私以外がご主人様を守るなんて…いっそ屈辱だ。

でも。私はカズさんが安らかに息絶えたのを見届けたら
きっと自然に死んでしまうんじゃないだろうか。
ああ、これならばつじつまが合う。

私は最後までご主人様の為に生きるから、
最高の絶望で殺してください。