可愛い
2004年2月3日明け方。飲みの帰り道。
山手線ホームにて。
「最近お前を見てると、たまに『おっ』と思うんだ」
「どーゆうことですか?」
電車がホームに到着する。
風と轟音がカズさんの声を私の耳から遮る。
それ以上に、きっとカズさんの声も呟く程度だ。
「………」
「何、なんですか?聞こえなかった」
「いや、いい」
「気になるっつの!」
「可愛くなったよ」
「………っっ」
顔が真っ赤になっていくのがわかった。
俯いて頭を抱える私を見て、カズさんが微笑んだ。
いつものペテン師の笑いじゃなくて、犬コロみたいな笑顔。
「…だんだん可愛くなってきたな、お前」
嬉しくて、恥ずかしくて、
それでいて、なんとなく意地悪な気持ちになった。
「最近、色んな男の人にも可愛いって言われるようになりましたよ」
カズさんの眉がピクリ、と動く。
もちろん、動揺なんて見せないように。ほんの少し。
「…誰?」
「内緒」
「…おしおきだ」
「おしおきされたいもん」
そんな日常。ノロケでもなんでもいい。
ご主人様が愛しくて、可愛くて仕方がない。そんな日々。
くすぐったくて恥ずかしくて、少しだけ嫌気がさす。
山手線ホームにて。
「最近お前を見てると、たまに『おっ』と思うんだ」
「どーゆうことですか?」
電車がホームに到着する。
風と轟音がカズさんの声を私の耳から遮る。
それ以上に、きっとカズさんの声も呟く程度だ。
「………」
「何、なんですか?聞こえなかった」
「いや、いい」
「気になるっつの!」
「可愛くなったよ」
「………っっ」
顔が真っ赤になっていくのがわかった。
俯いて頭を抱える私を見て、カズさんが微笑んだ。
いつものペテン師の笑いじゃなくて、犬コロみたいな笑顔。
「…だんだん可愛くなってきたな、お前」
嬉しくて、恥ずかしくて、
それでいて、なんとなく意地悪な気持ちになった。
「最近、色んな男の人にも可愛いって言われるようになりましたよ」
カズさんの眉がピクリ、と動く。
もちろん、動揺なんて見せないように。ほんの少し。
「…誰?」
「内緒」
「…おしおきだ」
「おしおきされたいもん」
そんな日常。ノロケでもなんでもいい。
ご主人様が愛しくて、可愛くて仕方がない。そんな日々。
くすぐったくて恥ずかしくて、少しだけ嫌気がさす。
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